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【直撃取材】24時間以内に全額返金、代理店の正体を暴けるか!?

本記事は2020年7月にセラースケット会員様へ向けて公開した記事となります。
現在のAmazon仕様と当時の仕様で乖離がある場合がございますので予めご了承ください。

奇妙なメール

京都市西京区に本社があるA社のグルコサミンサプリを出品していたところ、A社の加納という人物から「商品を購入したが、規約違反なので返金してほしい」という一通のメールが届いた。

こちらの商品は一般客の直販しかおこなっていないため、たとえ直接仕入れた商品であってもAmazonへの出品は認めないという。 Amazon規約違反のため24時間以内に全額返金するように迫る、ぶしつけな内容だった。

(A社から届いたメール)

また同じ日に、今度は東京都豊島区に本社があるB社の大河原という担当者から、似たようなメールが届いた。こちらも同じように「サプリメントを購入したが、Amazon規約違反なので全額返金してほしい」という内容である。どちらも返金期限は24時間。 コピーしたのかと思うくらい、うりふたつの内容だった。

(B社から届いたメール)

所在地がちがう2つの企業は、点と点でつながっているのだろうか。それとも…?取材を試みることにした。

配送先の住所は同じ

今回2通のメールが会員様のもとに届いたのは、6月24日(水)。その前日の6月23日(火)に2つの商品は、とある人物によって購入されていた。

同じ手口で全額返金をせまる2通のメール。不審に思った会員様が、FBAの配送先をチェック。すると宛名はどちらも『福岡県糟屋郡粕屋町江辻』と同一住所だった。企業の名前は違うものの、2つの商品の送り先はまったく同じだったのだ。

企業名がちがうのに、住所は一緒。 また24時間以内に全額返金をせまるやり方があまりに横暴だったので、会員様は「メーカーをよそおった返金詐欺なのではないか?」と疑ったという。メーカー担当者の名は、企業HPをチェックすれば、第三者が確認できる場合もあるからだ。

とはいえ、完全にメーカーでないという保証もない…。 念のため次のような謝罪の返信をおこない、返金については様子見することにした。

悪質な人物がメーカー担当者をよそおって、返金を要求しているのだろうか?

メーカーに直撃した!

実はB社は【ハニートラップ】太っ腹なお客さまにご用心!(過去記事)で過去の掲示板に登場している。

そしてA社もサプリメント取り扱いセラーへの取り締まり強化(過去記事)の回で登場している。いわばどちらもメーカー取り締まりの常連だ。 今回の件は、彼らの耳に入っているのだろうか。

真相を確かめるべくB社にコンタクトを取ろうとしたが、外部の捜査をおそれてか、現在電話はつながらない状態だった。 やむをえず、京都市のA社に電話取材をおこなってみた。メールに記載されていた加納という人物は実在し、本当にメーカーから返金を促すメールは送られているのだろうか?

電話をかけると、営業担当と思われる男性が出た。加納と聞いてピンとこない様子なので、まさかと思う。 そして数秒後にガチャガチャという雑音が入り、ある人物が電話口に出た。

「はい。加納です。」

なんと本人は実在していた。思っているよりも若い声、20代くらいだろうか。ウソが苦手そうな、体育会系の爽やかな声である。

―加納さんの名前で、Amazon出品者に全額返金をうながすメールが出回っています。詐欺の可能性もありますが-

「Amazon?ああ、Amazonね。それ、うちのメールですね!」

少し戸惑った様子であったが、すぐに自社のメールと認めたA社の加納氏。転売者を防ぐために、Amazonでその手のメールを送り付けているという。自社サイトの売り上げを伸ばすために、仕方なくやっているとも語った。横暴なやり方を、少しは悪いと思っているのかもしれない。ではA社と繋がりはあるのだろうか、つながりがあるグループ企業か聞いてみた。

取り締まり店の存在!

「B社?うちの会社とは全く関係ないっすね。聞いたことないな~。同じ代理店なんじゃないすか?」

例の福岡県糟屋郡の住所をちらつかせると、実際に取引をおこなっている代理店だと明かしてくれた。

加納氏によると福岡県にAmazonの出品者を取り締まる代理店があり、そこにもろもろの仕事を任せているそうだ。自分の名前は貸しているだけで、細かい業務はすべて店に投げているのでノータッチだという。

加納氏が指示しているのは「出品者の取り締まり」のみ。 マーケットプレイスに自社の商品を売る新たな出品者が出てきたら、きびしく取り締まるように伝えている という。商品を実際に購入し、出品者に返金をせまるメールを送る。そういった手のかかる作業は全部代理店に丸投げしているので、加納氏は指一本触れていないという。

福岡県の代理店の名を尋ねてみたが、それだけは口が裂けても絶対に言えないという。業界人(メーカー)でないと知りえない、何らかのネットワークがあるのだろうか。

取り締まり業者を知りたいと、福岡県糟屋郡の代理店をしらべてみた。10社ほど企業が出てきたが、アフラックや損保ジャパンなど生命保険の代理店業が主であった。代理店以外でも調べてみたところ「機密文書保管センター」という、ひっかかる企業があった。

大きな倉庫を抱えているほか、企業の機密文書もあつかっている。そしてコンサルタント業務もおこなっているそうだ。あやしいと思い、電話をかけてみると50代くらいの女性スタッフが窓口に出た。

「Amazon?なんのことでしょう?本社のそばには、Amazonさんがありますけどね?」どうやら博多にあるAmazonJapan福岡オフィスと、勘違いしているようであった。よくよく調べてみると、機密文書保管センターは1945年に創業した、福岡の物流をささえる偉大な会社。今回の事件とは、ほぼ無関係そうな優良企業である。
 
今回は会員の方が、貴重な情報を与えてくれたおかげで「Amazon出品者を取り締まる代理店」の1つが福岡にあることを確認できた。同じようなケースがあったら、すぐに返金せず、まずは様子をみてもいいだろう。出品者を取り締まる、恐ろしい代理店の存在については、続報がありしだい随時掲示板でお伝えしていきたい。
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