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SKUの考え方とは?設定する4つのメリットやデメリット、注意点について紹介

せどり業務を行っている中で「SKU」という言葉を見聞きすることがあるという方もいるのではないでしょうか?

しかし、具体的な意味や使われるシチュエーション、活用するにあたってのメリットやデメリット、注意点について知らないという方もいるでしょう。

本記事では、SKU(在庫保管単位)の概要や使われるシチュエーション、SKUを活用するメリット・デメリット、せどり業務の効率化に役立つ便利なツールを紹介します。

SKUの活用法を知って、せどり業務の効率化やビジネスの拡大につなげていきましょう。

SKU(在庫保管単位)とは?

SKUとは、「在庫保管単位(Stock Keeping Unit)」からとった頭文字です。

メーカーや卸業者における在庫管理の最小単位のことを意味します。

簡単言うと、商品を種類(アイテム)別に分けて管理することです。

たとえば、Tシャツのデザインが3種類あって、サイズがS・M・L・LLがあると考えてみましょう。

SKUの考え方に基づくと、これ以上は分類できない最小単位まで細分化するので、デザイン別の分類だけでなく、サイズごとにも分類していきます。

つまり、3つのデザイン数と4つのサイズをかけて、「12SKU」に区分されるのです。

SKUが求められる背景とは

SKUの考え方がせどりだけでなく、実店舗ビジネスにおいても重要視されている理由は、商品をデザインやサイズ、カラー別に細分化して管理できるためです。

在庫管理をする際は、どのアイテムの在庫が残っているか把握し、売れ行きや過去の販売実績などから、仕入れる商品と入れ替える商品などを判断していく必要があります。

しかし、SKUなしで在庫管理してしまうと、サイズやカラー別などの細かな在庫管理が難しく、足りないアイテムを仕入れられずに機会損失してしまうケースもあるでしょう。

SKUの考え方を導入することで、商品を細かく在庫管理ができるので、正確な在庫数の管理や仕入れる商品の選択・タイミングを正確に判断しやすい点が魅力です。

JANやPLUとの違いは?

SKUと混同しがちな言葉に「JAN」や「PLU」という言葉があります。

これらのコードの違いはなにか知りたいという方も多いのではないでしょうか?

JANは、世界共通規格の管理コードのことで、国際的にはEANコードとも呼ばれています。

JANコードには、製造元のメーカーに関する情報や登録された国についての情報が登録されており、価格情報は含まれていません。

SKUとの大きな違いは、SKUは自分で設定・管理するものであるのに対して、JANは一般財団法人 流通システム開発センターが管理する統一規格であるという点です。

PLUは、「Price Look Up 」を意味し、価格情報を保存したコードです。

在庫管理コードであるSKUと、商品価格を登録したPLUは似て非なるものだとわかります。

出典:一般財団法人 流通システム開発センター:GS1 ジーエスワン事業者コード・ GTIN ジーティン( JAN ジャンコード)とは

SKUの基本的な考え方

SKUの基本的な考え方を深掘りして、実際に役立つシチュエーションについて見ていきましょう。

せどりビジネスで在庫管理にSKUを活用して、業務効率化やビジネスのさらなる拡大を考えている方は参考にしてみてください。

同じ商品を別々のSKUで管理するべきシチュエーション

SKUを活用すべきなのは、一体どのようなシチュエーションなのでしょうか?どのように実際のビジネスに活かせばいいのかわからない方も多いはずです。

ここでは、SKUを活用することで業務効率を改善し、管理上のミスをへらせる具体的なシチュエーションと活用法について見ていきましょう。

キャンペーンなどで料金が異なる場合

SKUの特徴は自社でコードを設定できるという点です。

SKUの分類は見た目の違いだけでなく、「キャンペーン対象商品とそれ以外」といった基準でも区別できます。

キャンペーンの売れ残ったサイズやカラーバリエーションを別のSKUで登録し、通常価格の他のサイズやカラーバリエーションの商品と区別して売れ行きを比較することも可能

売上をSKUコードに基づいて検証することで、反応率のいい商品を発見し、割引のタイミングやベストな割引率などについて論理的に決定できます。

内容量が異なる場合

内容量が異なる同一商品を扱っている場合も、SKUの活用が有効です。

キャンペーンで試供品が増量されているような商品など、普段の商品とは個数・量が異なる商品を販売する際に、間違った量の商品が届くのを防ぐために、SKUを有効活用するのがおすすめ

SKUを活用しないと、同商品でもキャンペーン対象ではない商品や内容量が異なる商品が発送されてしまうケースもあるので、キャンペーン利用時には忘れずに利用しましょう。

単品の商品をセット販売する場合

単品で売っている商品をセット販売する際にも、SKUで区別して登録するのがおすすめです。

単品で売られている商品とセット商品は別物なので、在庫管理や売上の動向を詳しくチェックするためにも、SKUを活用してみましょう。

パッケージが異なる場合

商品の袋や箱のパッケージが変更された場合は、シチュエーションに応じてSKUを活用しましょう。

在庫が少ない商品に関しては、同じSKUで登録しても、倉庫でピッキングするスタッフは残数が少ない元々のパッケージの商品を発送してくれるケースが多いです。

ただし、在庫数が多い状態でSKUなしでパッケージを変更する場合は、新旧のパッケージが混同してしまうリスクが高く、お客様を混乱させてしまう可能性もあるでしょう。

また、キャラクターコラボのパッケージなど、パッケージが商品の購買要因の一つになっている場合は、SKUでパッケージ別に管理するのがおすすめです。

クレームリスクを回避するためには、SKUによる商品管理を導入しましょう。

SKUを設定する4つのメリット

SKUを活用するシチュエーションを学んだところで、今度は具体的なSKUのメリットについて知って、在庫管理に導入するにあたっての長期的な展望について確認しましょう。

在庫管理を効率化できる

SKUをせどりに導入することで、在庫管理を効率化できます。自分が分類したい基準に則って、在庫数を効率的に管理できるのが魅力です。

手作業で在庫管理していたり、商品単位で在庫管理していると、デザインやサイズごとの在庫数の管理や売上の確認が難しくなってしまいます。

同じ商品でもデザインやカラーバリエーション、サイズごとに管理できるので、アイテムごとの売上動向を確認し、不足している商品を仕入れることも容易になるでしょう。

発注がカンタンになる

SKUを活用すると、発注業務が簡易化できます。

たとえば、緑色のLサイズTシャツをSKUで「GLT-〇〇(メーカーなど)」などと設定して必要な数を発注すれば、発注時に一瞬で目当てのカラーとサイズのTシャツを発注することが可能です。

SKUを設定していないと、Tシャツの名前だけでなく、カラーやサイズのバリエーションをその都度指定しなければならず、どうしても発注に時間がかかってしまいます。

せどりの在庫管理を効率化したいなら、SKUを導入してみましょう。

多くの商品を管理できる

SKUでそれぞれの商品をコード管理することで、取引数が多くなっても、全体としての売上や在庫状況をシステム上で管理しながら、スムーズな稼働が可能です。

具体的には、注文が入った商品をピッキングし、発注・配送までの流れを効率化できます。

せどりの大規模なビジネス展開を考えている方は、SKUを有効活用したいところです。

商品ロスのリスクを少なくできる

SKUで在庫管理をすることで、アイテムごとに在庫数を正確に把握できるので、商品をなくしてしまうリスクをへらせます。

商品のリニューアル時にSKUをあえて変更しないことで、切り替え時の商品ロスをへらすことができる点もおさえておきましょう。

また、足りない商品や在庫に余裕がある商品などが具体的にわかるので、不足している商品の仕入れや、在庫管理が不完全で商品を仕入れすぎてしまうことを予防可能です。

SKUを設定するデメリット

SKUを設定する際はメリットだけでなく、デメリットもいくつかあります。ここでは、具体的なデメリットについて確認しましょう。

導入・維持コストが多くなってしまう

SKUを導入する際には、在庫管理システムやバーコードリーダー、POSレジなどのシステムを購入、維持していくコストがかかる点がデメリットです。

導入・維持コストがかかることを想定して、業務効率化によって得られる利益でコストをペイできるかを確認した上で、SKUをシステムで在庫管理すべきかどうかを判断しましょう。

管理のノウハウが求められる

SKUをうまく活用するためには、システム管理のノウハウが求められます。システムの使い方や在庫管理の方法を見直して、SKUを有効活用できる下地を作る必要があるのです。

「SKUを導入すれば業務効率がアップする」と考えなしにシステム管理をしても、現場の混乱を招き、システムのポテンシャルを100%は引き出せない可能性もあるでしょう。

長期的な業務改善計画を作成し、システムのノウハウを積んだ上でSKUを導入することで、せどりの在庫管理業務を改善できます。

SKUを設定する際の注意点

SKUを設定する際には、いくつかの注意事項があります。

SKUはアイテムごとに管理するコードなので、見返した時に判別でき、別々のコードを設定しなければなりません。

それぞれの注意点を確認して、SKUを最大限に活用していきましょう。

SKUの重複は避ける

SKUの最も重要な役割は、アイテムごとに区別して在庫管理することです。

万が一、SKUに重複したコードを設定してしまえば、正確な在庫管理ができなくなってしまいます。

全く別の商品を同一のSKUコードで登録してしまうと、どちらの商品が売れていて、どの程度の在庫が残っており、仕入れが必要なのかどうかの判断ができません。

SKUコードを設定する際は、登録済みのコードがないかどうかを事前に照合して、SKUコードを混同しないように注意しましょう。

SKUの桁数は必ず揃える

SKUコードを登録する際は、同一の桁数に統一するのがおすすめです。

SKUで在庫から特定のアイテムを発見する際には、コードを入力します。コードの桁数がそろっていない、もしくは極端に長い場合には、システムに認識されずにヒットしづらいケースも。

SKUで効率的な在庫管理を目指しているなら、SKUコードの桁数をそろえましょう。

先頭文字が「0」は避ける

管理システムによっては、SKUの先頭文字が「0」になっていると文字として認識されないケースもあるので、先頭文字は「0」以外に設定するのがおすすめです。

たとえば、「0SKU-ZAIKO-KAN」と「SKU-ZAIKO-KAN」という別々のコードを登録しても、「SKU-ZAIKO-KAN」として登録されてしまうリスクがあります。

違うアイテムが同一コードで登録されてしまうと、正確に在庫管理できず、業務を効率化するどころか、かえって商品ロスや仕入れミスが発生してしまうケースも。

在庫管理ミスを予防するためにも、先頭文字に「0」は使用しないようにしましょう。

SKUと関連する物流用語

せどりや物流業界では、特有の言葉が使用されることもあります。ここでは、せどりでよく見聞きする言葉の意味について確認してみましょう。

棚卸し

年末や季節の節目によく聞く言葉に「棚卸し」があります。棚卸しとは、システムに表示されている在庫数と実際の在庫数が合っているかどうか確認する作業です。在庫数が多くなればなるほど棚卸しの作業は複雑になりますが、とても大切な業務といえます。

ピッキング

ピッキングは、貸し倉庫などを利用してせどりをする場合に、倉庫で荷物管理をする会社のスタッフが注文を受けた商品をピックアップすることです。

商品をピックアップしたら梱包し、送付先の住所を貼り、トラックに乗せて荷物を発送します。

ピッキング作業は出荷依頼に基づいて行われるので、倉庫側に対して間違わずに出荷依頼を出すように再三の注意を払いましょう。

ロット

ロットとは、一度に製造される商品の数量のことです。

1ロットあたりの商品数は、製造元が任意で決定できます。これはたとえば、1ロット10個しか生産しない企業もあれば、1ロット100個も生産する企業もあるということです。

一般的に言って、1ロットあたりの生産数が多い方が、少ない製造コストでより多くの商品を生産できます。せどりで取り扱う商品の生産元の販売方針によって、1ロットあたりの商品数が変わることは覚えておきましょう。

リードタイム

リードタイムとは、お客様から商品の注文を受注してから、お客様の手元に届くまでの日数のことです。

SKUなどのコード管理を導入することでリードタイムを短縮して、発送までの時間を短くすることで、顧客満足度を向上させることができるでしょう。

RFID

RFID(Radio Frequency Identification)は、電子チップを活用した無線電波通信のシステムです。RFID専用のICチップリーダーを使うことで、複数の商品タグを一括スキャンできます。システムで棚卸しや在庫管理を効率化できる点が特徴のシステムです。

SellerSketの拡張機能「ワカルンダ」で在庫・利益管理

SKUで在庫管理をする前の段階で、Amazonせどりで売れる商品をリサーチするなら、せどり向けの業務効率化ツール「セラースケット」がおすすめです。

ここでは、セラースケットを導入すべき具体的な魅力について見ていきましょう。

セラースケットトップページ

商品ごとにAmazonでアカウント凍結されるリスクを表示

セラースケットは、Amazonせどりで出品する商品をリサーチする際に、アカウント凍結につながるようなリスクの高い商品を検知して、危険度別に表示してくれます。

危険度の高い商品を避けられるので、アカウント凍結のリスクを回避しながらせどりを行えます。

また、Amazonアカウントが凍結された場合には、アカウント復帰に向けた総合サポートをしてくれるので、Amazonせどりを安心して行える点が魅力です。

リサーチに役立つ検索機能

セラースケットは、月額500円で追加オプション「ワカルンダ」を利用できます。

この機能を使うことで、リサーチに役立つ利益計算や商品の一括登録ができます。せどりのリサーチ業務をツールで分析できるので、せどりにあてる業務時間を短縮できるでしょう。

ワカルンダ

日ごとに自動で価格調整してくれる

セラースケットのオプションには、「SellerSket価格改定」もあります。市場価格を考慮しながら、出品している商品の価格を5分間隔で変更してくれる点が特徴です。お客様へのサンクスメールの自動送信機能もあり、業務効率を向上させたい方にぴったりの機能ですよ。

SellerSket価格改定

SKUの概要と活用方法を知って、効率的な在庫管理に活かしていこう!

本記事では、SKUの概要やメリット・デメリットを紹介しました。また、具体的な活用法も解説したので、せどり業務のどの部分に活用できるのかが理解できたと思います。

SKUなどのコードを活用した在庫管理のシステムを導入して、せどり事業が大きくなっても在庫管理に対応しきれるように準備してみてはいかがでしょうか?